競合物件に差をつける原状回復時のテクニック!5選

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(写真=Voronin76/Shutterstock.com)

アパート経営をしていて、一番いいのは空室が出ないことでしょう。しかし現実的に、人の出入りは必ずあります。就職、転職、結婚など、さまざまな事情で人が退去するのは避けられません。オーナーとして大事なのは、退去後に少しでも早く次の入居者が決まることではないでしょうか。空室を早期に埋める対策には、どんなものがあるのでしょう。

空室対策とは

空室対策としてまず考えられるのが「費用面で競合物件より優位に立つ」ことです。敷金・礼金などの額を見直し、費用面で対抗します。多少初期費用を減らしても、その後に継続した家賃収入が入るなら、全体から見ればプラスのはずです。フリーレント期間を設けるのも一つの手でしょう。とはいえ、やはり得られる収益は多い方がいいです。

空室対策には、価格面だけでなく、物件価値の差別化という方法もあります。ここでは物件の価値そのものを高める手段を考えてみたいと思います。

賃貸物件の入居者が退去する時は「原状回復」が基本です。この原状回復とは、簡単にいうと「入居した時と同じ状態で部屋を明け渡す」ことです。ただし、通常の生活で生じる摩耗や消耗分は対象になりません。つまり、部屋の価値を上げるならば、ある程度の自己投資も視野に入れたほうがいいということです。

原状回復に手間暇をプラスアルファすることで、部屋の価値を上げるテクニックを紹介します。

原状回復時のテクニック五つ

柱や壁を全て取り換えるフルリノベーションは、かなり費用がかかります。しかし、クロスや床材の張り替え、水回りを新しくするなど、部分的なリフォームならば費用を抑えることも可能です。予算に合わせて行えるのは大きな利点です。具体例は以下のようになります。

● テクニック1 デザイン性を向上させる
物件のデザイン性も重要です。デザインには流行があるため、無難なものを選んだつもりでも、気が付くと時代遅れになっていることがあるからです。壁の一部にデザイン性のあるアクセントクロスを使用したり、コンセントカバーやドアノブを変えたりすれば部屋全体の印象が変わります

● テクニック2 プチリフォーム
少しのリフォームで新しい印象を与えることも可能です。例えば水回りの設備を全て変えるのが難しい場合は、洗面台の蛇口をシングルレバーに替える、トイレ本体はそのままで温水洗浄便座を追加するなどの方法があります。また、照明を明るくしても、大きく印象を変えることができます。予算に応じで行えるのもメリットですね。

リフォーム以外にも、入居者の心を惹く方法があります。

● テクニック3 家電を付ける
新たに一人暮らしを始める人は、家電をそろえる費用も馬鹿になりません。電子レンジや掃除機があれば、入居の決め手になる可能性は高いです。ただし、あまり高額な家電は費用負担が大きいので難しいでしょう。また、洗濯機や冷蔵庫などの大型家電は相手が所有済みだった場合、かえって困るかもしれません。一人暮らしが増える時期に絞って行うのがおすすめです。

● テクニック4 家具を置いておく
テクニック3の「家電を付ける」と似ていますが、目的が異なります。家電を付帯するのは、入居の際のハードルを下げるのが目的です。家電があることで、費用面はもちろん、家電を買いに行く手間や労力までも省くことができるでしょう。

一方家具は、入居見込み者に生活イメージを持ってもらうため、つまりモデルルーム的な意味を持ちます。家具により生活感を添え、「ここで暮らしたい」という欲求を起こさせるのが目的です。ソファやテーブルといった、高額な家具を購入する必要はありません。例えば部屋の隅に机と椅子を置くだけで、余った空間にベッドやソファが入るかどうか見極めやすくなります。

● テクニック5 DIY可能にする
今までと逆の発想です。今まではどちらかというと、入居見込み者のニーズに合わせる方向でしたが、DIYは入居者の自由度を高めます。物件によっては難しいこともあるでしょうが、費用は入居者が持つ、原状回復義務をきちんと理解している賃借人であるという2点を押さえておけば、オーナー側のデメリットはないでしょう。

ターゲット層に合わせよう

ここまで、競合物件に差をつけるテクニックを紹介しました。しかし、一番大切なのはターゲット層に合わせることです。女性がターゲットならば、デザイン性や家具で生活感を出すことは有効でしょうが、独り身の男性ならば家電のように実用性が高い方が効果的でしょう。これらのテクニックの中から自身の物件に合うものをチョイスして、効果を最大限に上げたいところです。

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