投資っていろいろあるけど。株式投資と不動産投資のそれぞれの特徴(メリット/デメリット)

(写真=bluebay/Shutterstock.com)

総務省統計局の資料によれば、1991年の銀行預金金利は普通預金が年1.500%で、1年定期を1,000万円以上預けると年6.391%もの金利がついてきました。ところが1994年にはそれぞれ年0.250%、2.174%となり、さらに1996年になると年0.100%、年0.625%にまで低下しています。そして現在、3大メガバンクの金利を見ると、普通預金が年0.001%、定期預金は金額や期間にかかわらず年0.010%と、ほとんどゼロに近いものになっています。世界経済が一段と不安定化する中、本気で投資のことを考える必要がありそうです。

株式投資と不動産投資の特徴‐株式投資と不動産投資のメリット/デメリット

いざ投資について考えると、さまざまな方法が目について迷ってしまいます。そこで、まずは最もポピュラーな株式投資と不動産投資を例に、その特徴をみてみましょう。

株式投資の最大のメリットは、「分散投資」がしやすいことです。予想外の業績下降や粉飾決算などの不祥事の発覚、さらには突然の倒産といった、個別企業が原因で起きる株価の下落リスクを、投資する銘柄数を増やすことによって小さくすることができるのです。

不動産投資の場合も、近くに新しいマンションが建って一挙に空室が増えてしまったり、天災による被害を受けたりといったリスクを、多くの物件を持つことにより軽減できます。しかし、比較的少額の投資でも銘柄を分散できる株式投資に比べれば、どうしても投資金額が高額になります。

売買しやすいことも、株式投資のメリットです。「この投資は失敗だ」と思えば、多少の損失は覚悟のうえで売却し、別の銘柄に乗り換えることができます。この点、不動産投資の場合には、物件を高値で購入してしまったと後悔しても、そう簡単に買い手を探しだせるものではありません。

一方で株式は価格変動が激しく、ちょっと目を離していた隙に大幅に下落してしまうようなことも、比較的頻繁に起こります。そのため、株式投資をしている人は、四六時中株価の上下に目を配ることになります。この点、不動産投資の場合には、最初にじっくりと優良物件を見極めておきさえすれば、毎月決まった賃料を手にすることができるので、中長期的な資金計画が立てやすいといえます。

また、株式投資ではインサイダー情報に基づく取引が法律で禁止されていますが、不動産投資の場合には基本的にはそうした規制がありません。「数年後に新駅ができる」「工場跡地がショッピングセンターになる」といった情報を得ていたとしても、不動産価格が高騰する前に買っておくことに特に制約はありません。つまり「情報が生かせる」投資だといえるのです。

キャピタルゲインとインカムゲインのどちらを重視するか

このように株式投資と不動産投資の特徴を比較してみると、キャピタルゲインとインカムゲインのどちらを重視するかというスタンスの違いによって、向き不向きが変わってくるのに気づきます。

株式に投資する人の多くは、配当金などのインカムゲインよりも株価の値上がりによるキャピタルゲインを期待するのではないでしょうか。一方、不動産に投資する人の中にはバブル期のように値上がり狙いといったケースもありますが、賃料収入というインカムゲインを重視する方が一般的です。

常に株価の動きを把握し、ハイリスク・ハイリターンを承知のうえでキャピタルゲインを狙っていくか。あるいは購入時に優良物件を選んだら、あとはミドルリスク・ミドルリターンのインカムゲインをゆっくりと享受するのか。実際に投資する前に、自分の置かれている環境や、好みなどを見つめ直しておくことが必要ありそうです。

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