
土地をはじめとした不動産は、節税対策にもなります。言い換えると、不動産に関する税金は種類が多く、それぞれ賢く付き合っていくことが大切ということです。
そこで今回は、土地活用に役立つ節約術をご紹介します。
土地活用とは
土地活用とは、その名の通り土地を活用することにより収益を上げることです。具体的には以下のような活用方法があります。
・ 賃貸駐車場としての活用
・ アパート経営
・ 賃貸マンション経営
・ 借地
土地自体を区画分けして駐車場として貸すこともできますし、土地にアパートやマンションなどの収益物件を建てて活用する方法もあります。また、土地だけを貸して第三者が家を建て、「借地料」を貰うという方法もあります。
土地活用にかかる税金の種類
土地活用にかかる税金は主に以下の5つです。
・ 不動産取得税
不動産を取得するときに1度だけかかる税金
・ 不動産所得税
賃料収入(不動産所得)に対してかかる税金
・ 固定資産税
不動産を所有しているだけでかかってくる税金
・ 譲渡所得税
不動産を売却するときにかかる税金(土地活用で「賃貸」している分にはかからない)
・ 相続税
土地を相続するときにかかる税金
節税方法と確定申告
まず、上述の5つの税金の中で年に1度の確定申告を行う必要があるのは、不動産取得税、譲渡所得税になります。なお、相続税も相続発生から10ヵ月以内に申告する必要がありますが、確定申告とは少々違います。
譲渡所得税は「3,000万円の特別控除」が利用できなくなるという点を覚えておきましょう。この特別控除は、所得を3,000万円控除できるという制度ですが、土地活用をすると投資用になるので、原則利用することはできません。
また、不動産所得税は経費計上できる項目を知っておくことが大切です。国税庁ホームページの不動産所得のページを参照することをおすすめします。さらに、固定資産税に関しては土地を活用していると減税措置が利用できる場合があります。詳細については保有している不動産のある各自治体の主税局ホームページを確認するといいでしょう。
相続税対策の土地活用とは
相続対策としての土地活用について、最も効果的なものは「土地で所有している方が評価額は安くなる」という点です。つまり、5,000万円の現金を相続するよりも、5,000万円分の土地を相続する方が税金は安くなるのです。
理由としては、相続税評価額が下がるからです。相続税を算出する時には「(相続税評価額-基礎控除)×相続税率-控除額」という計算になります。その「相続税評価額」が、土地をはじめとした不動産の方が低く評価されるのです。ただ、不動産は売買のときには時価で評価されるので、不動産で持っていた方がお得なのです。
たとえば、5,000万円の現金を相続するとします。現金だと「相続税評価額」は変わらずに5,000万円です。しかし、そのお金で土地を購入すれば7割程度の評価額になるので、3,500万円程度まで評価額は下がります。ただ、売却するときの時価は購入時の5,000万円をベースに計算されます。
そのため、そもそも土地で持っていること自体に節税効果があるのです。また借地だとさらに評価額が下がります。土地の相続税評価を算出する「路線価図」というものがウェブ上で公開されているので、自分の土地や気になる土地の評価を調べてみるのもいいでしょう。
土地活用で賢く節税を
このように、土地を活用するとさまざまな節税効果があります。この節税効果を事前に知っているかどうかが、その土地から収益を上げるためには非常に大切です。
不動産活用をする前に、税金の詳細を理解しておきましょう。
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