
近年、給与の減少や老後への不安から、副収入を得る手段として投資を検討している人は少なくありません。その中でも、安定した投資先として不動産が人気です。
しかし、不動産投資に興味を持っている人でも、「ローンの仕組みがよくわからない」「ローンをしっかり返していけるのか不安」というように、始めるまでのハードルが高いと感じている人が多いようです。
不動産投資におけるローンがどのようなものか、ローンの返済方法や計画を立てるうえでのポイントなどを紹介します。不動産投資ローンを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産投資におけるローンとは
不動産投資ローンとは、投資や収益化を目的として、アパートやマンションを購入するために借り入れるローンのことです。住宅ローンが本人やその家族が住むためのものであるのに対して、不動産投資ローンは賃貸経営のために借り入れをするものをいいます。
ローンを利用すれば、自己資金が少額であっても高額な物件を購入することができます。レバレッジを効かせられることが大きなメリットといえるでしょう。また、家賃収入からローンを返済していけることから、堅実な不動産経営ができれば毎月安定した収入を得ながら資産を持つことができます。
他にも、融資を受けた人に万が一のことがあった場合にローンの残債が免除される「生命保険」としての効果や、不動産経営時にかかる各種費用を経費として計上することで税金の還付が受けられる「節税」の効果もあります。
このように不動産投資ローンは、有効活用すれば大きなメリットが得られる借り入れなのです。
ローンの返済方法、返済計画を立てるポイント
不動産投資ローンは、主に家賃収入から返済をします。また、建物の修繕費用などの支出も計算に入れておかなければならないため、収支のバランスが取れていないと計画が崩れてしまいます。長期に渡って収入と支出がどのように変遷していくのか、これを見極めることが返済計画を立てるうえで非常に重要なのです。
まずは、収入と支出に何があるのかを知っておく必要があります。収入には家賃・共益費・礼金・更新料など、支出にはローン返済額・修繕費用・保険料・税金などが挙げられます。これらの収支が今後どのように推移するのかを考えましょう。支出のなかでも、経年による変化で押さえておく必要があるのが「家賃」「空室率」「修繕費用」の3つです。
● 家賃
基本的に年が経てば経つほど下落していくものです。中長期的には数%~10%程度の下落を見込んでおく必要があるでしょう。
● 空室率
空室率は、上がっていく傾向にあります。やはり築年数が新しい方が埋まりやすく、経年劣化を放置しておくとますます空室率は上がります。募集に強い管理会社と提携することや、室内をこまめに補修してきれいな状態に保つことなど、打てる手はしっかり打って対策するようにしましょう。
● 修繕費用
長期的な目線で事前に積み立てておくと、資金繰りがしやすくなります。費用が発生するのは入居者の入れ替えや経年によるリフォームなどですが、都度資金を用意するのではなく毎月の家賃収入から積み立てておくと、支出への対応がスムーズになります。家賃の5~10%程度を目安に積み立てておくようにしましょう。
これら3つの収支が5年後、10年後どのように推移するのかを返済計画に反映することで、ローンが返済できるのか自分の手元にどれだけの収益が残るのかが把握できるでしょう。
不動産投資ローンを利用するときの注意点
不動産投資ローンは魅力的ですが、ローンを組む際には注意点があります。それは不動産投資ローンが事業性の融資であり、物件の収益力の高さと本人の返済能力を総合的に判断して審査されるという点です。通常の住宅ローンとは異なるということに注意してください。
不動産投資ローンは、大部分が家賃収入からの返済となります。金融機関が、物件の収益力が高いかどうかを重視するのは当然でしょう。そのため、しっかりと返済計画を立てて収支計画書として作成し、金融機関に提示するなど、事前に準備すると良いでしょう。
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