収益物件のデメリットとは?リスク回避する3つの秘訣

(写真=Sergey Nivens/Shutterstock.com)

投資の世界も日々マーケットの環境は動いています。その時々の環境で何が一番有利なのか、考えながらお金の振り分け先を変えていくことが重要です。

典型的な資産分割方法とは、現預金、株式、債券、そして金や不動産などの代替資産に分散投資をすることです。なかでも、最近の日銀のマイナス金利によって、不動産投資が注目されています。

収益物件とは

不動産投資の方法は主に2種類の方法があります。

1. 現物不動産に投資する
2. REIT(Real Estate Trust Fund)に投資する

その中でも最近注目されているのが、現物不動産を購入して家賃収入を得る収益物件です。

収益物件を使って資産運用をする最大のメリットは、レバレッジが効くことです。収益不動産は銀行からの借り入れにより、自己資金の何倍もの物件を購入することができ、投資効率を飛躍的に高めることができるのです。

例えば、1,000万円の投資資金を持っている方が、ある会社の株式を買おうとした場合、当然1,000万円相当の株式しか購入できません。しかし収益不動産だと、たとえば1,000万円の自己資金に4,000万円の金融機関借入をして、合わせて5,000万円の物件に投資することが出来るのです。

しかし、この仕組みにはデメリットも存在します。FXや先物投資も同じですが、レバレッジをかけるほど、万が一の損失も大きくなります。その仕組みも十分理解しておく必要があります。

収益物件で失敗した事例と失敗する要因

具体的に収益物件に投資をするときに、よくある失敗のケースを見ていきましょう。

特に初めて収益物件に投資する方にありがちなことは、経験不足のために不動産会社の言うことを全て鵜呑みにしてしまうことがあります。不動産会社は物件を買ってもらいたい、一方投資家側も初めてなので詳細を詰めずに契約まで行ってしまうケースがあります。

購入する際は一呼吸おいて、本当に投資する価値のある物件かどうかを、もう一度考えることが大切です。また、数ある不動産投資リスクの中で、一番気を付けなければならないことは空室リスクです。空室になってしまった場合、全く収入が入ってこないだけでなく、さまざまな費用だけを出費していくことになります。

空室になる要因として、立地、駅からの距離、建物や設備の古さなどが考えられます。立地や駅からの距離に関しては、購入時に判断すべき大きなポイントとなります。これを失敗してしまうと、購入した物件が資産ではなく、負債になってしまいます。事前に駅の乗降客数や特急、急行などが停車する駅なのか、周辺の学校や環境など、賃貸需要が常にある場所かどうかを調べることが大切です。

土地、建物に存在するリスクも事前に調べなければなりません。土地に関しては、周辺立地や土地の形状、またオーナーチェンジ物件に関しては、築年数、過去の修繕記録などを丹念に調べ、将来大規模な修繕費用がかからないかどうか、建物の老朽化にも目を配っていくことが大切です。

リスク回避のために抑えておくべきこと

このようなリスクを事前に調べて回避する方法を知っていると、投資が成功する確率が格段に上がります。その中でも特に大事なポイントは以下の3つが挙げられます。

1. 不動産投資に対する正確な知識を習得すること
2. 信頼できるパートナーを選ぶこと
3. きちんと出口戦略まで考えること

まず、空室リスクや家賃下落リスク、建物の経年劣化リスクなどは、事前に準備しておくことでコントロールできる部分があります。そのためには、不動産投資に対する知識を増やし、リスクに対処できるようにすることが大切です。しかし、不動産投資の知識を完全にマスターすることは難しいでしょう。そのような時に、出てきた疑問に丁寧に答えてくれる信頼できるパートナーがいると、とても心強いものです。

そして、見落としやすい点ですが、出口戦略をしっかり考えることも大切です。購入時は、自分が生きている間は持ち続けることが、当たり前のように思われるでしょう。しかし、収益物件の所有目的は、はあくまで不動産投資です。不測の事態で、物件を売却する必要性がどうしても出てくることも考えられます。売却時に売り手がすぐ見つかり、またできるだけ高値で売れる物件を購入することが大切です。

これらの点を事前に押さえることで、不安のない不動産投資を始めることが出来るのです。

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