
収益化できそうな物件を見つけても、ローンを組むのが難しそうと考えて二の足を踏んでしまう人はまだまだ多いようです。
今回は、収益物件投資のローンを組むうえで押さえておくべき3つのポイントを紹介します。不動産投資ローンを組むのに煩わしさを感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
収益物件におけるローンとは
収益物件を購入する際のローンは住宅ローンとは異なり、不動産投資ローンと呼ばれる事業性の融資となります。なぜなら物件の家賃収入からローンを支払い、物件の収支を中長期にわたって管理し収益を上げていかなければならないため、経営的な能力も求められるからです。ですので、ただ単に住むためだけの家を購入する住宅ローンとは、考え方が違うものだと認識しておきましょう。
不動産投資ローンを組むうえで押さえておくべきポイントは、以下の3つです。
・ 金利の相場
・ 収益物件における利回り
・ 融資の審査基準
これらを押さえておけば、不動産投資ローンを有利な条件で組むことができるでしょう。
今の不動産投資ローンの金利相場
住宅ローンとは異なる不動産投資ローンの金利ですが、相場はどれくらいなのでしょうか。超低金利の影響もあり、不動産投資への融資は金融機関全般的に積極的であると言えます。
メガバンクの例で言うと、日銀の特別融資枠が組まれた商品では金利0.5~0.6%のような超低金利のものも存在します。通常の商品であっても1.0%前後の低金利で用意されているものも珍しくなく、メガバンクは総じて低金利の商品が用意されていると言えるでしょう。ただ、その分審査基準は厳しく本人の属性が重要視される傾向にあります。
地方銀行や信用金庫ですと、金利は2.0~4.5%あたりに集中しておりメガバンクと比較するとやや高水準であることは否めません。ただ、ある程度年数の経った中古物件でも30年以上の融資条件が組めるなど、投資対象の広さは魅力的だと言えるでしょう。
収益物件における利回りと計算方法
全ての収益物件には利回りがあり、「表面利回り」と「実質利回り」の2つがあります。
・表面利回り
年間の満室時家賃収入を物件価格で割った値を言います。
【表面利回り(%)=(満室時の年間家賃収入)÷(物件価格)×100】
物件を絞り込む際の最初の指標として活用するのが良いでしょう。
・実質利回り
表面利回りに経費を判断材料としてプラスしたもので、よりリアリティーのある数値として用いられます。
【実質利回り(%)=(満室時の年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件価格)×100】
物件購入時に非常に参考になる値ですが、経費は毎年変動するものですのでそれを考慮に入れておく必要があります。より精緻な数値を導き出すのであれば、今後想定される経費や空室率も含めて実質利回りを計算するのが適切でしょう。
融資の申し込みの流れと審査
収益物件を見つけて融資を申し込むまでの流れを簡単に説明します。
・ 購入したい物件を不動産会社に問い合わせる
収益化できそうな物件が見つかったら、詳細を不動産会社に確認します。疑問点や不安な点はこの時点で解消しておきましょう。
・ 内覧と現地確認
現状を把握するために内覧は必ず行った方が良いです。今後、どのタイミングで補修が発生しそうか、共用部分や外観は問題ないかもしっかりチェックしておきましょう。
・ 収支計画作成
物件の購入価格や融資予定額、想定収支などの材料が揃うと、具体的に収支計画を作成し資金計画を立てます。この時点で事業計画書の原案なども作成して、融資に備えておくと良いでしょう。
・ 購入申し込み
資金計画に問題がなければ、物件を押さえにかかります。不動産会社の仲介で「購入申込書」か「買付証明書」を売主に提出しましょう。合意に至れば、契約日時などが決められます。
・ 融資審査申し込み
売主との契約前に金融機関へ融資審査を申し込みます。審査は、物件の収益力と本人の返済能力とを総合的に見られ、融資の可否が判断されます。
不動産投資ローンは事業性の融資ですので、物件の収益力は非常に重要となります。無理のないように、長期にわたった計画を立てるようにしましょう。
良い条件で融資を受けられるかは、申し込みから審査まで計画的に準備することが大切となります。
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